カラー印刷の効果について論議する人はいないでしょう。しかし、カラー印刷にはたくさんの費用がかかると思い込んで、カラー印刷を避けている人がいます。

 その人達は、まず最初に色分解にかかる費用のことを考えてしまいます。次にプロセス印刷をきれいに仕上げるのに必要な位置決めの正確さ、色合わせとインキと水のバランスの正確な管理、微妙な見当合わせ、そしてその他の細かいことについても考えてしまいます。

 しかし、いわゆるプロセス印刷の分野に入るのは、効果的なカラー印刷の中のほんの数パーセントにすぎません。大部分は、特別な費用や技術を必要としない単色または何色かを使う簡単な印刷です。

 まず白い紙への単色刷りから始めてみましょう。パンフレットひとつを見ても、ブラックよりも何か別の色で印刷されていたほうが多くの注目を集める、ということには賛成していただけるでしょう。たとえば、ブリリアントブルーで印刷されただけの簡単なレターヘッドでも、たいへん魅力的でしょう。また送り状や注文書などの用紙も、ブラックよりスレートグレーで印刷されていた方が、書いてある内容は読みやすいことでしょう。

 次に色のついた用紙への単色刷りについて考えてみましょう。今日ではさまざまな色合いをしたたくさんな種類の用紙が出回っているので、”1色分の値段で2色刷りの効果”を大いに利用した方がいいでしょう。

 確かに、白い用紙にブラックで印刷されたものよりも、淡いグリーンの用紙にエバーグリーンで印刷されたものの方が印象的でしょう。またそれに合った封筒と組み合わせれば、印刷物は他の郵便物よりも際立つことでしょう。白または色のついた用紙への単色刷りでは、ブラックを印刷する時に使う機械以外の余分な機械は必要ありません。特に必要とされるのは、機械をきれいに洗うことです。

 次は2色刷りの段階です。この中で最も簡単なものは、一般にスポットカラーと呼ばれています。この方法では、白または色のついた用紙へ1色目にブラックまたは濃い色を、そして2色目にはそれとは対照的な色を使って印刷します。レターヘッドに印刷された色刷りの登録商標は、そのような使用例の1つです。他には、見出しやさし絵または宣伝文の中の社名などの印刷に使われています。

 この種のカラー印刷にかかる余分の費用は、無視することが出来ます。普通、必要なネガは1枚ですみ、位置決めも簡単で、毛抜き合わせの必要もありません。印刷機をきれいに洗うことを除けば、各色を印刷する時にはブラックを印刷するのと同じくらいの注意を払いさえすればいいのです。

 あなたがこのような簡単なカラー印刷を毎日行っている人達の仲間にまだ入っていないとしても、もうカラー印刷をためらわないで下さい。もしあなたが社内印刷に従事しているのなら、効果的なカラー印刷によって会社の評判は高まり、あなたの部門の評価も上がるでしょう。もしあなたが印刷業者なら、簡単なカラー印刷を大いに宣伝しなさい。そうすれば、余分な投資をしなくても顧客に喜ばれあなたの評判は高まるでしょう。

 ファンソンでは、このようなカラー印刷のために標準色を数多く取り揃えております。標準色以外にも、パントンカラーの特練を行っておりますのでご利用下さい。