版面にインキを同じ量送り出すにも、インキつぼの調整の仕方には2通りの方法があります。

一般的な方法
 これは多くの方がよく行っている方法です。インキつぼローラーの送りの目盛りを”1”又は最低にセットし、調整ネジを回してローラーとブレードの間を広く開けます。こうすると、厚く幅のせまいインキの層がインキ移しローラーへ送り出されていきます。この方法には、移しローラー上に厚く塗られたインキが均一に転移していくのが難しく、また高速で印刷するとミスティングが発生してしまうという欠点があります。そして、目盛りを”2”に上げてインキの量を増やそうとすると、版面へ送り出す量がまさに2倍になってしまいます。

おすすめする方法
 これはファンソンが提案している方法です。インキつぼローラーの送りの目盛りをほぼ真中の位置にセットし、つぼローラー上に薄くて均一なインキの層ができるように調整ネジを回します。この方法の利点は、インキがインキ移しローラーへと送り出される時には、インキはある程度滑らかに練られているということです。さらに、インキを増減したい時には目盛りを1つ動かすだけで、適切な量を増やしたり減らしたりできます。インキの量が倍になることはありません。